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報告:2023年度日本社会教育学会研究大会 
   ラウンドテーブル(対面・Zoom開催) 

2023年6月4日13:00~16:00
田園調布学園大学(川崎市) 
テーマ: 支援の重層性をめぐる調査研究の方向性
​  子ども・若者支援に携わる専門職の力量形成と研修等のあり方(3)─


コーディネーター:生田周二(奈良教育大学)


     報告者: 生田周二(奈良教育大学)
          大村惠(愛知教育大学)
          佐藤洋作(NPO法人文化学習協同ネットワーク)



内容 : 

​ ラウンドテーブルの趣旨は、子ども・若者支援の「支援の重層性」について、支援対象と担当機関等の多様性、支援者の専門性、その養成・研修の状況も踏まえ、また一人一人の受容から、関係性・つながり・参加の広がり、コミュニティづくりへと対応が分岐する支援の諸相について、(1)支援の枠組み、(2)支援方法、(3)連携・協働、(4)支援者養成・研修、(5)支援者支援の5側面から捉え、構造的に把握・検討することでした。

 報告は、生田周二(奈良教育大学)「子ども・若者支援における支援の重層性をめぐる調査研究」、大村惠(愛知教育大学)「支援の重層性をめぐる課題」、佐藤洋作(NPO法人文化学習協同ネットワーク)「子ども・若者支援の『支援の重層性』について」の3本です。

 生田報告は、支援の重層性の5側面に沿った調査の展望と奈良市と生駒市の協議会の事例紹介でした。大村報告は、国の重層的支援の政策展開と自治体での事例紹介を行い、生活課題解決と人格形成の融合の視点を提起しました。佐藤報告は、1974年から始めた補習塾からフリースクール、サポステへと子ども支援から若者支援、働く体験の場づくりへの取り組みの展開・変遷を示し、公共性ある領域でのネットワーク形成と関係性の構築を通じて新自由主義的な市場化を超える協同セクター形成への問題意識を示しました。

 意見交換では、若者支援、子ども支援の領域で活動している団体の課題と新たな試み、居住権の確保を踏まえた取り組みの課題、多様な市民の関与と支援者支援の重要性などについて意見がありました。

この支援の重層性研究は、今後、特に子ども・若者支援地域協議会の実態と課題について5側面から調査・整理し検討していく予定です。また、ドイツなどの海外調査も実施します。

 なお、参加者は対面22名、オンライン15名の計37名でした。(生田周二:奈良教育大学)

ラウンドテーブルの当日資料ダウンロード
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